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・【アンティーク時計史】マルコーニ(MARCONI)とは?
本ページは、アンティーク時計に関連する歴史的背景をご紹介するものであり、現行のロレックス社およびその製品とは一切関係がありません。記載内容は第三者資料をもとにした歴史的・研究的見解です。
※本ページは歴史的研究記事であり、特定ブランドの公式見解を示すものではありません。


●概略

【資料メモ】R.W.C刻印/MARCONI表記の背景
簡単にマルコーニ(MARCONI)の歴史を振り返ってみましょう。『R.W.C』刻印や『MARCONI』表記の背景を知りたい方も多いと思います。
 
マルコーニ(MARCONI)の歴史と価値について、その成り立ちを振り返りながら、解説していきます。忘れられつつある歴史の銘品、マルコーニ(MARCONI)、その実態に迫ります。

(1)アンティーク時計について
マルコーニ(MARCONI)の前に、歴史を振り返りながら、アンティーク時計の魅力と価値について語りたいと思います。アンティーク時計、特に腕時計の黎明期を楽しめるのは1920年代、そのピークは1930〜50年代と言われています。職人が腕を競いアンティーク時計を製作した時代であり、現代とは異なる価値、つまり『一点物に近い個体』が存在します。
 
当時の状況はさまざまであり、個人で時計工房を営んでいる時計職人、ある程度の規模の工房に属している時計職人など、現代のような画一的な様相ではなかったようです。
 
アンティーク時計は、長年の間、稼働してきた時計であり、まさに歴史とともに引き継がれてきた価値ある時計なのです。
 
そこで、『マルコーニ(MARCONI)』を中心として、その歴史と価値を振り返ってみましょう。
 
 
(2)MARCONI(マルコーニ)の成り立ち
『MARCONI(マルコーニ)』の名称や位置づけについては、1910年代に登録・使用が始まったとする資料があり、1920〜1950年代の個体が流通しているとされています。

ただし、当時の呼称や系譜は資料により見解が分かれる部分もあるため、本稿では第三者資料に基づく整理として紹介します。

文献資料では、『マルコーニ(MARCONI)』はハンス・ウィルスドルフ(Hans Wilsdorf)により命名された名称の一つとされ、1909年にノーベル物理学賞を受賞したグリエルモ・マルコーニ(Guglielmo Marconi)の名に由来すると説明されています

物理学者であったグリエルモ・マルコーニは、大西洋を横断する無線通信(イギリスからカナダ)に成功し、世界の無線通信時代を開きました。『マルコーニ(MARCONI)』の名は世界に知れ渡りました。
 
『マルコーニ(MARCONI)』の名が持つ知名度や先進性に着目し、自社時計のブランディングの一環として採用したとする見解があります。歴史的な人物名を冠することで、当時の市場に訴求しようとしたと考えられています。
 
結果、『マルコーニ(MARCONI)』は成功を収め、多彩なデザイン、細部へのこだわり、スイス製の高性能ムーブメントの採用などにより、その地位と価値を確立したと言われています。
 


(3)ブランド展開(初期)
1930年代、R.W.Cはある程度のブランド力を確立していたと言われています。当時は防水構造を特徴とするモデルの登場により、特に実用性を重視したモデルとして評価が高まりつつあった時期とされています。

しかし当時の時代背景、つまり1930年代は世界恐慌を皮切りとした大不況でした。よって、人々は働くこと、いや仕事を探すことに精いっぱいであり、スポーツモデルなどの時計は富裕層の価値ある趣向品だったと言われています。そう、スポーツモデルの時計は当時の情勢から、普遍的なモデルとは言い難い状況だったようです。まさに歴史的、時代的背景により、市場から求められる時計も変わっていくのです。

そのような歴史的・時代背景もあり、1910〜1920年代には、多くのディフュージョンラインを展開し、さまざまな手法で市場にアプローチしたと言われています。ディフュージョンラインとは、そのブランド価値を維持しながらも、価格を抑えて、より多くの人々への販売拡大を狙う戦略です。その後の1920〜1930年代は、同社にとってまさに成長期であったといえます。

グリエルモ・マルコーニはイタリア生まれで、ロンドンを拠点に国際的に活動した人物です。その名が持つ先進的な印象が、当時のブランド展開に影響を与えた可能性があるとも言われています。



(4)ディフュージョンラインの展開と統合
さて、ディフュージョンラインの展開をお話ししていきましょう。

1905年、ハンス・ウィルスドルフはロンドンに『ウィルスドルフ&デイビス(Wilsdorf & Davis)』を設立しました。その後、第一次世界大戦期を経て、社名は『ロレックス・ウォッチ・カンパニー(Rolex Watch Co. Ltd)』へと移行したと言われています。

当時、『R.W.C』は、数多くのディフュージョンラインを展開するグループカンパニーでした。アクア(Aqua)、プリンスドーファン(Prince Dauphin)、ジェネックス(Genex)、オイスター(Oyster)、ロルコ(Rolco)、ソーラー(Solar)、ユニコーン(Unicorn)、チュードル(tudor)などが挙げられ、マルコーニ(Marconi)は4番目に登録されたと言われています。
 
その後、第一次世界大戦の終結(1918年)、国際連盟の創設(1920年)など世界情勢の変化に呼応して、新たなブランドの登録を始めます。その代表例は、ユニコーン(Unicorn)、ロルコ(Rolco)などが挙げられます。その後、マルコーニはユニコーンに引き継がれ、数多く展開したディフュージョンラインの再編が進んだと言われています。
 
ディフュージョンラインの再編は進みますが、1つの時計に複数のラインネーム(『Marconi』『UNICORN』)が使用されている時計もあります。世界記録では、1つの時計に4ライン名が最高だそうです。歴史的に見ても、本当に希少な価値ある時計であり、ファンにとって、羨望の的です。数多くのライン名が世に出ましたが、統合・廃止などさまざまな変革を経て、これらのライン名は徐々に廃止されました。

今は無きアンティーク時計、ディフュージョンライン、現在は生産されておらず歴史に埋もれた名作時計です。アンティーク時計ファンにとって、憧れの時計といえるでしょう。 
 


(5)ディフュージョンラインの生産
マルコーニ(MARCONI)をはじめ、多くのディフュージョンラインを展開した当初、必ずしも計画通りには進まなかったとする見解があります。市場拡大に伴い、十分な供給体制や採算性の確保が課題となっていたと指摘する資料も存在します。
 
この問題を解決するため、ディフュージョンラインにムーブメント専業メーカーが製作したムーブメントを採用したと言われています。ムーブメント専業メーカーが製作したムーブメントを『エボーシュ(Ebauche)』といいます。当時、ムーブメントを製造できる工場は限られており、多くの時計メーカーは、外部からムーブメントの提供を受けていました。エボーシュに改良を加えたり、新たな機構を加えるなどして、時計メーカーは独自性を発揮したのでしょう。
 
さらに、ケースについても外注されることがあり、時計生産の効率化を図っていたようです。まさに、成長・拡大期ならではの展開です。アンティーク時計のムーブメントやケースに統一性がないことが多いのは、これらの外注化が要因といえます。しかし、それゆえにアンティーク時計には、現代品にはない個性があり、アンティーク時計マニアの憧れである『一品もの』に巡り合えるのです。アンティーク時計の価値は所有することにより、その歴史を堪能できることです。
 
 

(6)マルコーニの詳細
マルコーニ(MARCONI)は、ディフュージョンラインとして、その仕様や販売経路からみても、一定の高価格帯で展開されていた可能性が指摘されています。
 
多彩なデザイン、手作りの針、スイス製の高性能ムーブメントの採用、細部へのこだわりなどにより、マルコーニ(MARCONI)はその地位を確立したのです。
 
しかし、時代の変化とともに、ブランド名称の訴求力も変化していった可能性が指摘されています。『マルコーニ(MARCONI)』という名称は、1909年にノーベル物理学賞を受賞したグリエルモ・マルコーニに由来しているのですが、時間の経過とともに『マルコーニ(MARCONI)』という名称自体が最先端の時計、最先端のファッションにマッチしなくなったと言われています。そう、歴史は常に進んでいくのです。 
 


(7)その後のブランド統合
さて、最二次世界大戦前に登録された数多くのブランドネームを見てみると、特にディフュージョンラインの展開について満足した結果を得られず、ブランドとして成立するネームを探し求めていたことがわかります。
 
ちなみに、一部のディフュージョンラインでは、
・ムーブメントはFHFによるエボーシュ
・ケースはSnowite製であり、材質はニッケルを主としてクロムメッキ
というような仕様となっていたようです。例えば、マルコーニの一部には、Sonwite製のケースが使用されていることがあります。
 
しかし、歴史を振り返っても、これらの事柄はそのブランド力、その価値を損なうことはなく、ディフュージョンラインの棲み分けこそが重要だったと言われています。

 

(8)マルコーニの細部について
先程、ディフュージョンラインにおける外注化について記載しましたが、マルコーニ(MARCONI)についても解説していきます。
 
簡単にマルコーニの特徴を記載すると、
・スイス製の高性能ムーブメントの採用
・ムーブメントや文字盤に “MARCONI” 等の表記(刻印)が見られる個体があります(個体差あり)
・ケースは外注(Sonwite製など)
・ステンレススチール(SS)のケースが多い。一部には、ニッケルのクロムメッキ
・裏ブタ『SAR S.W.C LTD SWISS』の刻印
などが挙げられます。
 
外注化により統一性はありませんが、往年の需要に答えるため、細部まで作り込み、デザインは多様となっていきます。中には、レクタンギュラー(四角の時計)も作成されました。レクタンギュラーは非常に手間がかかる時計であり、当時としては極めてチャレンジングな時計でした。レクタンギュラーの価値と歴史については、後述いたします。
 
いずれにしても、世界から愛された価値あるマルコーニ、その素晴らしいデザインと性能により、大成功を収めるのです。
 

 
(9)1920〜30年代の補足
同社の『スタンダートライン』と『ディフュージョンライン』とは親和性が高く、同じようなデザインのモデルも存在します。
 
歴史的に見ても、当時は第一次世界大戦終了後の『怒涛の20年代』と言われるとおり、世界がアメリカ経済を中心として動き出し、アメリカに向けた貿易に傾注していく時代です。同社も敏感に流行をとらえ、同じようにアメリカ進出を計り、成長戦略を描いていくのです。
 


(10)アンティーク時計のオリジナル性について
前述したように、当時、多くの時計メーカーはムーブメントやケースなどを外注していることが多く、それゆえに一品一品に個性があり、ムーブメントやケースが異なることが多いのです。よくお客様から、「この時計はすべてオリジナル?」「改造されていない?」という質問を受けることが多いのですが、そもそも「オリジナルとは何?」ということになります。製造当初からムーブメント、ケース、文字盤、針・・・など他社製品を採用し、厳密にいえば、そもそも現代製品のような画一性はないのです。約100年前に生産されたアンティーク時計、長い歴史の中で、一度も壊れていないと考えることが不自然であり、何らかの修理や部品交換を受けていると考えるのが自然です。オーバーホールの際も、似たようなムーブメントから部品を流用することが多く、そもそもオリジナルとはいえません。
 
販売当初の箱、証明書付きのアンティーク時計も存在する場合、その来歴(歴史)は証明されます。ただし、価格は通常の跳ね上がります。
 
時計修理士にアンティーク時計の修理を依頼する際によく言われる言葉です。「部品さえあばれ直せる。」この言葉が表すように、部品は消耗品であり、時間の経過とともに交換されていくのです。アンティーク時計の部品については、すでに生産終了していることが多いので、「創業が古い時計部品の卸売り専業業者」などから取り寄せることになります。在庫部品がなければ、型を起こして製作することになります。 
 
番外編 さまざまなマルコーニ
さて、今まではマルコーニの歴史を振り返りながら、その価値に迫りました。今後は、番外編として、様々なモデルについて解説していきます。
 
 

(11)マルコーニ レクタンギュラーについて
マルコーニはラウンド型(丸形)が多いなか、レクタンギュラー(四角の時計)も作成されました。レクタンギュラーは、当時としては極めてチャレンジングな時計でした。戦後、アメリカにおいて『曲線的であるほど愛された時計』、レクタンギュラーについて解説します。
 
レクタンギュラーは、当時、流行したアールデコの特徴である幾何学的デザインが採用されており、その製作には、かなり手間がかかります。大きく分けて、正方形の時計と長方形の時計が存在します。
 
当時のムーブメントの主流はラウンド型(丸形)であり、四角いケースだとデッドスペースが生じます。このことから、四角い文字盤の時計はチャレンジングかつ最先端であり、極めて貴重な時計でした。
 
さて、少し掘り下げてみましょう。先程、当時の主流はラウンド型(丸形)ムーブメントだと言いましたが、中にはスクエア型(長方形)ムーブメントが採用されているモデルもあります。まさにレクタンギュラー専用設計ですね。当時の時計業界にとって、スクエア型ムーブメントは規格外であり、現在の市場でもほとんど見かけません。見つけたら、即買いの価値ある時計です。
 
レクタンギュラーの中には、極端に縦長であり、風防は曲線を描き、力強さを感じるデザインのものがあります。通常の時計とは、明らかに一線を画するモデルであり、往年の富裕層による特注生産ですね。
 
中には、アンティーク時計の定番スモールセコンドを敢えて採用しないデザインしないレクタンギュラーもあり、シンプルな中にもゴージャスな雰囲気を醸し出す逸品です。
 
その後、WW2前後のアメリカにおいて、レクタンギュラーは大流行しました。縦長かつ風防が曲線を描くモデルが高級とされ、大人気となりました。各時計メーカーは競ってレクタンギュラーを市場に投入していきます。より縦長に、より細長く、より曲線を描くように・・・まさにアンティーク時計ファンの醍醐味ですね。
 
「これぞアンティーク時計」といえる定番デザインのレクタンギュラー。腕にはめると、手首にフィットするとともに、驚くほどカッコいいです。当ショップのお客様からも「あまりにカッコいい」とご好評をいただいております。
 

 
(12)マルコーニ スペシャルについて
マルコーニ(Marconi)。そのなかでも、少数のみ限定生産された伝説のマルコーニ スペシャル(Marconi Special)というモデルが存在します。
 
当時、特別モデルに、マルコーニ スペシャル(Marconi Special)というロゴが入ることが多いようです。その名のとおり、スペシャル(SPECIAL)=特別なのです。
 
画一的なロット生産ではなく、一品一品の手作り、入念な作り込み、細部にまで気を使ったデザインなど、素晴らしい時計が多いです。インデックスの形状、レールウェイトラック、針の形状など・・・こだわりが感じられ、限定的かつ敵別的に生産されたモデルと言われています。

※ロレックスに関する記載は、出品者が独自に英語の古書などを調査するとともに、海外の老舗時計ショップに聞き取りを行い、個人的な評価を記載したものです。よって、著作権は出品者に属しますので、出品者の許可なくして無断の転用等を禁じます。
※当ページは歴史的資料・第三者文献・業界関係者の聞き取り等をもとに構成したものであり、、ロレックス社の公式な発表・資料に基づくものではなく、アンティーク時計としての研究・調査に基づく個人的な見解を含んでいます。
※本ページで紹介する時計は、ロレックス社が現在販売している正規製品とは関係ありません。
※本ページで記載している「マルコーニ(MARCONI)」は、過去に使用されていた名称に基づく表記であり、現在のロレックス社の公式製品・ブランドとは一切関係ありません。
※本ページは歴史的な観点からアンティーク時計の背景を研究・紹介するものであり、現在のロレックス社との関係・提携は一切ございません。